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2013年1月13日 - 2013年1月19日

2013年1月17日 (木)

そうだろうか? 朝日新聞 経済気象台 「日本の敗北」を語る前に 巧妙なTPP、グロ化洗脳

この記事がいたらないと思うのは、

過度な円高も修正されつつあり、日本の製造業は十分にやっていける。真に困るのは、企業が貯蓄に励んでいることだ。投資もしない、賃上げもしないといった企業が経済発展のブレーキとなっている。

と書いている。そうなら記事には異論はないのだが、ここで終わっては完成度は低い。というのは、民主党もそうだが、自民党も、日本国民の貯蓄に手をつっこうもとしている節への疑問、批判が足りないからだ。しかも自民党が日本国民の貯蓄に手をつっこうもとする背景に、経済学者的な、記事のような企業のそれと同様の批判があるような気がするからである。それは無責任と言うものだろう。日本国民の貯蓄には、経済発展を促すような投資をする義理はない。むしろそれは、これまでの投資におけるモラルハーザードの失敗によるツケで、財政規律、年金、福祉が破綻し、それが信用できないから、日本国民は貯蓄で自衛しているのである。このことに言及した上でなら、記事の主張にもうなづけるところはある。

私は日頃、生活における投機や消費生活偏重に批判的だから、それを良く見るのではあるが。つまり生活レベルで財政規律重視派・モラルハザード重視派だ。

この記事には、経済のグローバル化に無批判の基調がある。これは朝日新聞のTPP推進姿勢の表れかと思う。朝日新聞は所詮、経団連には逆らえないマスコミだと思うのである。どこかTPP、経済グローバル化に無批判であることで、脱原発を大目にみてもらっているような、経団連との取引的なものを感じる。

それは、部品や素材といった日本の中間材メーカーは、日本のエレクトロニクス系の一部の企業が大赤字になってもちっとも困らない。だけど、韓国やアメリカ系の企業がコケると、うんと困ることになったりするのだ。グローバル化というのは、簡単に国別、企業別の評価ができない時代ということでもある。異なる分析単位、異なった評価基準が必要だ。

と言う。おかしいではないか、韓国やアメリカ系の企業がコケると困るというのは、裏がえせば、トヨタ、ホンダ、パナソニック、ソニー、東芝、日立、三菱がコケても恐くないということだ。それをグローバル化というなら、経団連は真っ青だ。そんなグローバル化をTPPを経団連が推し進めようなどする訳もない。もし経団連が判ってそうなら、困ったときは国民負担で助けてもらえるというモラルハザード喪失そのものだ。この記事の言う、グローバル化の正当性は幼稚にここで破綻している。この、簡単に気づく可笑しさが判れば、この記事の随所に疑問が生じる。

アセアンに進出している日本の中堅企業はどんどん韓国になどに輸出し、日本の本社の利益を稼いでいる。

安い労働力を求めてアセアンに進出している企業がである。ここのどこに、グローバル化によって空洞化し、日本国内の工場から仕事を奪われた日本人ブルーワーカーに光明があるというのだ。こうしてリストラ、就業困難になった日本人に、それら本社の利益がどう環流され救いになると言うのだ。

しかもアセアンに進出過程で、日本の使い捨て技術者を派遣、放出することによって製造技術が歯止めなく流出する一方ではないか。

ここまで、杜撰な論を展開されてしまうと、もしかして、この記事は読者にそれに気づいて欲しいのかとも思ってしまう。つまりこれは、記者の良心で、経団連の顔色を伺う目をかいくぐって、野放図な経済グローバル化、TPP推進論を揶揄・批判しているのではないかと思うのである。

TPP問題は、日本の農政の問題点、日本医師会のゴネを反対勢力として演出して、問題を矮小化する傾向が、経団連御用報道に目につく。疑えば、農政、日本医師会と経団連・マスコミの出来試合かとも思えるのだ。そこに誤魔化される前の不都合な事の本質が、この記事の展開破綻に示されているのではなかろうか。

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